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平成18年度 インダバ (指導者のつどい) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2日目 − 6月4日(日) 今日も晴!
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スカウトの朝は早い。 5時ぐらいから準備をしていた班もあったようで、「他の団体への迷惑を省みず」と講評で注意をされたものの、それだけ意気込みがあったというものでありましょう。 朝礼、スカウツ・オウン、体操の後は、またまた3番ゲーム。いよいよ白熱してきて40以上数えられるグループも出てきました。 |
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その後、班行進 で、班の意気を示すことに。 班行進は、「パトローリング」の唄をうたいながら、みなの前を行進してその良さを競うもの。 採点方法は、事前の班長会議で決めたとおり、他班の評価を各自でつけて、それを班でまとめ、合計得点で競います。
唄のとおり威風堂々と行進する班、ハイキングよろしく右観察・左観察が指呼し、先頭スカウトが班長に報告に行くなど堂に入った班もあれば、緊張の余り、手と足が同じになってしまった班もあり、笑いの中にも、班のまとまりのすばらしさを見せつけられた行進でした。 この優秀班 班行進賞 は、ウ班 が獲得したのであります。 |
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さて、インダバもクライマックスを迎えました。 ハイキングであります。 ホンモノのパトローリングが問われます。 このハイキング、題して「オリンピア」。 想定は、第1回世界ジャンボリーで行われた、「道しるべ」をヒントにしています。
第1回世界ジャンボリー
1920年 ロンドンの現役展示場 オリンピア で行われた室内大会(2回以降はもちろん屋外)。 各国スカウト活動の発表会が行われた。 まだまだ発展途上だったキャンプ用品の展示会、観察推理の「道しるべ」などのプログラムが好評だった。
The Jamboree Book, 1920 (英語のサイトですが写真を見るだけでも様子が分かります)
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想定文 は、シャーロックホームズからの手紙ということで、暗号 が中に隠されているのであります。 暗号が解けた班から出発になるのでありますが、結構苦労しておりました。 「点」の付いた文字を並べると指示文になるのですが、それがなかなか見つけられない。 「細かい点に注意して」とヒントを出すと、やっと「点」に気づいておりました。 それでも、最初にスタートできたキャット班は、自力で「点」を見つけ、文字の並べ替えも紙に一文字ずつ書くなどして、自称「速さのキャット班」の面目躍如でありました。 これにより キャット班 は、やっとのことで優秀班 暗号賞 が取れたのであります。 |
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暗号を解くと、「わたしのなまえをおっていけ(私の名前を追って行け)」となります。 シャーロックホームズからの手紙ですので、もちろん「SHERLOCK HOLMES」の名前を追うのでありますが、センターの玄関を出たところに S の字があって、順に H・E・R… と追っていくわけであります。 各文字は、ウレタンでできていたり、木の枝だったり、チョークで道に書いてあったりとさまざま。 すぐみつかるようで、なかなか見つけられない文字もありました。 |
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H・O・L・Mまでたどると、ポイント1。 ここでは、野球場の向うから 手旗 の発信があります。 25文字の通信文でした。 ちゃんと受信できると「ハンニンハフタツノスベリダイヲヌケテハシニムカツタ(犯人は2つの滑り台を抜けて橋に向かった)」となるのであります。 手旗の成績は、23文字を正確に受信した トラ班 が 手旗賞 を獲得しました。 手旗の文も大事な情報ですので、受信できなかった班も正解はもらえます。 そして、HOLMES の残った2文字 E と S を追えば、ポイント2。 |
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ここは、計測。 まずは、あらかじめ測ってある50mを歩いて各自の歩幅を確かめるよう指示があります。 確認が終わったら早速使ってみることに。 近くのロータリー中央の円形部分の直径を測れ、との課題。 円形部分は生垣があって横断することができない、さてどうするか頭のひねりどころであります。 ほとんどの班は、円周を測って円周率で割って出したようです。 スカウトならどうしたでありましょうか。 直径を横に引き伸ばして測るやも知れません。 計測は10%以内の誤差で満点となります。 ところが全班がこの範囲に入りました。 つまり、全班 が 歩測賞 を獲得したのであります。 なお、この問題では、ドンピシャの正解を出した方がいます。 その方、本業は建築士ですので、縁石のブロックを数えて長さをかけ、端数だけ指の巾で測って足して、円周率で割るという寸法。 さすがプロですね。 スカウトにもぜひ、その発想を伝授してもらいたいものであります。 |
円形部分の直径は? |
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次のポイントへは、いよいよ手旗で受信した通信文の使いどころです。 通信文は「2つの滑り台を抜けて橋に向かった」。 目の前に滑り台が見えているので、1つ目をくぐるとすぐ2つ目が見えてくる。その先には橋があります。 橋のところが、ポイント3。 救急法 の初歩、脈拍の測定であります。 まず、1分間の脈を数える。ここでも最初に練習ですな。 本番の課題は、1人30秒ずつ測って10人で5分にどれだけ近いか、というもの。 全員が正確に30秒測れるのが一番ではありますが、ちょっとずつ誤差があっても、最後にぴったり合えば満点、というルールについては、ゲームなのでご容赦いただくとして、全班の誤差が13秒から33秒で済んだのは立派といえましょう。 最も誤差の少なかったのは、キツネ班。救急賞 を獲得しました。 |
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続いてのポイント4は、犯人の遺留品を探して犯人の職業を当てる、観察・推理 が課題でありました。 木立の中に、自然にはありえないものを探す。 置いてあったのは、次の10種類のものでした。 小麦粉、塩、七味唐辛子、刻んだネギ、のり、昆布、かつお節、卵の殻、麺棒、割り箸。 全部見つかれば、犯人がうどん屋であることはすぐ分かりますが、一番たくさん見つけたのはイヌワシ班の7種類。 七味唐辛子はついにどの班も見つけられなかったようであります。 でも、麺棒を見つけたところは、うどん屋と分かったようでしたが、見つからなかった班の答えとしては、パン屋、弁当屋というのがありました。 なお、パン屋と書いた班は、イギリスにうどん屋は無いだろう、という深読みがアダになりました。 |
こういう地面にネギが落ちている |
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最後のポイント5は、班旗立て であります。 手持ちの班旗に1本の棒をついで、いろいろな紐やロープで立てるのが課題。 速さを競います。 一番速かったのは、2分ちょうどのイヌワシ班 と ウ班 でした。 ロープ賞 の獲得です。 |
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さて、以上の課題を全部終えて、大集会室に戻ります。 やっと到着と思えば、またしても課題が。 コースの途中でどれだけ観察したか試す キムス が課題として出たのであります。 |
キムス課題 滑り台の図の解答例 |
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キムスの解答と同時に出された課題が、報告書作り。 こちらは模造紙に自由形式で書くというもので、それを見せながら、ハイキングの報告会を行ったのであります。 最後に到着したトラ班は、報告書にかける時間がほとんどなかったもので、発表では「あつい!」とだけ書いた模造紙を見せながらも、きっちりと報告していました。 |
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以上、火花を散らしたハイキングの総合成績で、優秀班 オリンピア賞 は イヌワシ班 になったのでありました。 |
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パトロールシステムの楽しさを満喫したインダバも、ハイキングで全てのプログラムが終了であります。 この時点で、かなり接戦でしたが、クマ班88点、イヌワシ班85点ということで、昨日から逆転してクマ班が1位になっていたのでありました。 この得点は、各賞の1位6点〜6位1点、ホームページ(パスポート)を印刷して持ってきた数、3番ゲームのポイントが全て加算されています。 |
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さて、そこで最後の3番ゲーム。 これは最高10点がもらえますから、一発逆転をねらえるわけで、いやがおうにも盛り上がったのであります。 結果はいかに。 結局、クマ班が4点、イヌワシ班が8点。 なんと、最後の最後で、イヌワシ班 が大逆転。総合優秀班 を獲得したのでありました。 優秀班賞はロープ。 記念のタグ付きです。 ますますロープワークの腕を磨いて欲しいものであります。 |
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2日間にたくさんの賞が授与されました。まとめると以下のとおり。
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このあとは閉会式をして、解散となったわけでありますが、来年は優秀班をとるぞ! と誓い合った班もあり、これはもう、来年のインダバが待ち遠しくなるというものであります。 Boy-manの皆さん、班集会をしっかりやっておきましょう。 優秀班は、あなたの班の手に。 ・・・おっと、これは本当にスカウトになり切ったレポートになるところでありました。 インダバは 指導者のつどい であります。 その視点でまとめなければなりません。 2日間の体験は、参加した指導者にとって、懐かしかったか、新鮮だったか。 ともあれ少年の気持ちに共感できるBoy-manになれたのではないでしょうか。 そこから先のことは、パスポートで引用した、「隊長の手引き」にあるB-Pの言葉を、もう一度読み返していただきましょう。 隊長になろうとする人たちに気安く感じてもらうための前おきの言葉として、よい隊長となるには "驚嘆すべきクライトン" ――物しり博士―― でなければならないという世間一般の間違った考え方に私は反対しておきたい。そんな必要は全然ない。 ただボーイ・マン(童心の大人)でありさえすればよいのだ、ということは――― (1)自分の中に少年の心を持たなければならない。その第一歩として少年たちと一緒になれなければならない。 (2)年齢層の違いに従って少年たちの必要とするもの、目ざすもの、希望するものが何であるかを理解しなければならない。 (3)少年たちを、集団としてではなく、個々の人間として取扱わなければならない。 (4)その上で、最良の成果を得るために、個々の少年たちの間に団結の精神を育ててやらなければならない。 |
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